俺もプリキュアになりたい


これまで散々派手に戦ってきたし目撃者も多数いたと思われるプリキュア活動。決定打になったのは前回の発表会だったけど、その事実をスルーせずこういう話を持ってくるのは展開が丁寧だと思います。噂の一つや二つも立ちますわ。


・模倣の対象

憧れの人間になりたい。そんな願望は人間誰しも持ってるもの。

人格を形成するプロセスにしたって誰かの影響を受けるのは当然。誰とも干渉せず生きていくなんて不可能だし絶対どこかしらで他者との関わりを持つことが定められている。


身近なとこで言えば家族。母の愛情や父の威厳など身近で目上の人間の思想をモロに影響されることもありそういった人間が目標とになるのが一番分かりやすい。そういう身近な存在からラーニングを受けることで自身もまたグレードアップしていくのである。


個人的な事で言わせてもらうと母に対する憧れは皆無に等しいんだけど、一部性格に関しては素直に見習うべきだなと感じてる。母はこまめにアイロンがけをしてくれることもあって制服なんかは常に綺麗だったんよね。

自分はそんなことに気にしたこともなかったもんだから母のありがたみとかに気付けなかったんだよね。ところがある時「先輩のシャツっていっつも綺麗ですよね」なんてことを部活の後輩に言われたんよね。言われてみればあんまりくしゃくしゃになったこともないし綺麗な状態で保たれてたかも…なんてことに気付いた。


こういうのって自分から言ってしまえば恩着せがましくなっちゃうし黙ってる方が良い。わざわざ「君のためにしょっちゅうアイロンがけしてます。感謝しろ」なんて言われたら途端に冷めちゃうんだな。普段は言わないだけであれこれ尽くしてくれてる事情も多そうである。

母のこういう「献身的な姿勢」には非常に感動した。高3にして母の偉大さを思い知った貴重な瞬間であり素直に見習うべき点だなと思いました。自分が家庭を持った際(無理です)にはこまめにアイロンがけしようと思いました。


父親に対してもそうだね。父は車で色んな所に連れていってくれるし、こういう家族との交流の時間が多かったことで特に大きな喧嘩も対立もなく順調に過ごせてたのかなーなんて思ったりもした。

普段何気なく過ごしている中でも親からの愛情を受け止める機会は多い。それに気付くのは難しかったりするしそれなりに経験を積まないと悟りを開けないんだけども、ここに気付けるだけで人間的な深みがグッと出るよ。


・中学生なりの模倣

そうは言っても中高生の内は反抗期ってこともあり親への感謝を自覚する機会は少ないし模倣の対象にすらなり得ないケースも多い。そこで中高生ってのは憧れの芸能人だったりインフルエンサーだったり身近にいる存在(同級生や先輩)を尊敬して模倣したがる例が多い。


思春期の人間って自分の軸が定まってないから興味や関心があっちに行ったりこっちに行ったりする。趣味の流動性が高く流行り物に手を出したりする。

流行ってるから、という理由だけでタピオカ買ったりするでしょ。好き嫌いとか関係なしに周りに流されてついつい買っちゃう。


言わば自分探しの途中であり自身の軸を定めるまでに色んな迷走を繰り返すことになる。モデルの服装を真似たりアニメキャラの所作に憧れたり(中二病発生の源)同級生の真似事をしてみたりとか。

今回のにせプリキュアも同じ原理で行動してる。カッコイイと思える存在を模倣することで一皮むけたような錯覚に陥る。大事なのはそういう模倣を経た上で「自分はどうなりたいか」という結論を出すことにある。


4話での柏田さんが一番いい例かもね。彼女は「なぎさ」という憧れの存在を模倣することで変化していたんだけど、あれって「なぎさの真似をする」事がゴールになってないんよね。自分探しの一環として、変化をする為の手段として「なぎさの真似をした」だけであって、目標になってるのは「自分自身の変化」である。

彼女はなぎさを真似ることで自身に変化を促しているのであって、「変わりたい」という意思が最優先されてる。なぎさの模倣に満足してるわけじゃないんだよね。


ただやっぱり中学生がそこまで達観した行動を取るのは難しい。普通に行けば今回のあの二人組みたくただ模倣することがゴールになりがち。

オチにしても結局模倣したまま終わっちゃったので彼女たちが成長出来たとかではないんだけど、あれもまた「リアル」だと思います。



・俺はキュアホワイト

このネタってか話、プリキュアの感想を書くにあたって絶対書こうと思ってたんだけどタイミングがイマイチ掴めなかったんよね。でも今回こそがこの秘伝の話を解禁するタイミングだと感じましたのでぜひともお付き合いください。


何を隠そう私ヘラグマは過去に一度プリキュアに変身しているのである。


忘れもしない高校一年の時のクリスマスイブ。部活のコンクールを翌日に控えながらも、相変わらず部室でだべってるというあまりの意識の低さを見せていた。

その日は確か終業式だったかな?何にせよ部室に集合したはいいものの練習を始める素振りはなく、成績表を見せ合ったりスマホゲームをしたりと相変わらずのグダグダっぷりを発揮していた。これにはさすがの自分も「いやコンクール前日の空気感じゃねえだろ……」と感じていたわけである。

誰一人としてこの違和感を口に出すものがいなかったのが驚異的である。先輩ですらそのぐうたらしたノリに参加していたくらいで部活崩壊ものである。


そのグダグダの延長線上で裏の倉庫を物色する流れとなり、誰が置いたのか分からないパーティグッズが多数発掘された。髭付きの眼鏡とかピエロの防止とか二次会用の出し物グッズが大量に出てきた。

そんなの見つけちゃったらもう遊ぶしかないよね。この緩さはもう破滅的に頭おかしいとしか言えなかったんだけど、部員ではないクラスメイトも呼び出したりしてどんちゃん騒ぎになってた。


そんな中初代プリキュアのコスチュームが発掘された。子供向けに発売された衣装で10年以上前のモノだったんだけど、意外と状態は良くて綺麗なままだった。

まあ当然ながら「着てみよう」という流れになりますわな。ただ女子に着せるのはつまらないってことで白羽の矢が立ったのは何を隠そう私ヘラグマだったのである。


しかし自分は嫌じゃなかった。当時の心境がよく分からないんだけど、意外とノリノリで着替えてた記憶がある。

自分に課せられたのはキュアホワイトへの変身。男子がプリキュアになるという特異性を見出された分期待も高まっていたものだと思われる。


でも当然ながらきっつきつなのである。自分は小柄だからまだ着れたんだけど、それでもキツイ事に変わりはなかった。しかも制服の上から装着した感じだったから余計にキツイ。ズボンも履いたまま脚の衣装を身に付けたもんだから相当ヘンテコな見栄えになってしまった。


そんな有様だからもちろん評価は芳しくない。「トイレ掃除の人みたい」と言われる始末。しかし高校生が女児向けの衣装をギリギリではあるが着れたという点は素直に評価すべきではなかろうか。

誰がキュアブラックに扮していたのかは覚えてないけれど、その流れで写真も撮ってもらった。普通に行けば黒歴史確定の写真なんだけど意外と嫌じゃなかったもんだから普通に見てみたい。誰かしらが持ってるとは思うんだけどその消息は不明。

また見つけられたらブログに載せたいと思います。乞うご期待。


・ポイズニー

ジャアクキングに説教されるしハゲからは見くびられるしなんかもう早くも退場しそう…

ピーサードは5話、ゲキドラーゴは6話で退場したことを考慮すると彼女の寿命も長くなさそうである。

泣きたい




前回
http://guma162.livedoor.blog/archives/23663774.html